
佐賀の小学生のみんな。大学生になってみませんか?そう。中学高校をすっ飛ばして、いきなり1日大学生に。この夏、国立大学である、佐賀大学にみなさんをご招待します。もちろん中に入るだけではありません。面白い研究をしている先生たちが、とっておきの特別授業をみんなにしてくれます。
難しそう?いえいえ、ちがうんです。大学の勉強は、超自由。自分がやりたいことを、思いっきり調べたり考えたりして良いのが大学。きっと面白いです。この日は7人の先生が、7つの授業をしてくれます。この中から好きな科目を3つ選んで受けてもらいます。そう、大学は選択制なんです。そして、入学式もやりますし、卒業証書も渡します。たった1日ですが、ほんとの大学生みたいでしょ?
こんなこと研究している大人がいるんだ、と知ってもらいたい。学ぶって自由で面白いんだ、と感じてもらいたい。この夏の自由研究のテーマにもなるし、もしかしたら将来の夢を見つける子も出てくるかもしれませんね。ちょっと気になったそこのキミ。大学で、待ってるよ!
このスペシャル企画は、佐賀の藩校を21世紀に引きつぐ「弘道館2」と、佐賀大学芸術地域デザイン学部が、どちらも今年10周年を迎えることを記念して、タッグを組んでお送りします。
協力:佐賀大学地域デザイン学部
講師:徳留 嘉寛(とくどめ よしひろ) 教授/コスメティックサイエンス学環
最近話題の、佐賀大学に新しくできた、コスメについて科学的に学ぶ部門から、徳留先生が登場!今回は、「香り」の不思議について、体験型で教えてくれます。そして注目は、先生がこの研究を始めた理由。キーワードは「ドキドキワクワク!」です。
講師:田口 友美(たぐち ともみ) 助教/医学部看護学科公衆衛生看護・音楽療法士
田口先生は音楽の先生ですが、その活動が超特別。地域のおじいさんおばあさんや、障がい者の方々と、手作り楽器を演奏して、音楽でみんなを1つにしちゃう、音楽の魔法使いみたいな方です。この日も授業の中でコンサートあり。参加したみんなが1つになる予定!
講師:後藤 正英(ごとう まさひで) 教授/教育学部・哲学研究者
「哲学」って知ってますか?当たり前のことを疑って、世界や人生のことを、とことん考える学問です。後藤先生の哲学の研究方法は…なんと「おしゃべりして、相手の話を聞く」ことだそう!みんなもやってみない?
講師:花田 伸一(はなだ しんいち) 教授/芸術地域デザイン学部・キュレーター
花田先生はキュレーター(展覧会を作る人)。つまり芸術をたくさん知っている人です。今回は、芸術ってそもそも何?芸術に触れるとこんないいことあるよ、など、小学生のうちに知ると、これからの人生が面白くなっちゃいそうなこと、教えてくれます。
講師:橘 基(たちばな もとい) 教授/理工学部理工学科物理学部門
橘先生は、素粒子という世界で一番小さいつぶつぶや、宇宙の星の究極の姿について研究されている物理学者。その内容を、なんとみんなにもわかりやすく、ダジャレで教えていただけるそう!面白いに違いないスペシャルな講座です。
講師:宮原 真美子(みやはら まみこ) 准教授/理工学部建築環境デザインコース
有田や唐津の街づくりにも関わられている建築家、宮原先生。その中でも今回は、空き家、特に廃屋(かなり壊れている建物)についての大特集授業を組んでくれました。身近な町のことなのに、みんながきっとビックリすること、教えてくれます。
講師:徳安 和博(とくやす かずひろ) 教授/芸術地域デザイン学部・彫刻家
佐賀の街なかのたくさんの銅像、見たことあるよね?これを作られた彫刻家が徳安先生です。どうやって作るの?どれくらい時間かかるの?みんなが気になる秘密や裏話が満載です。聞いたら友達に教えたくなること間違いなし!
※プログラムは変更する場合があります。

とくどめよしひろです。肌のバリア機能や、化粧品の成分が肌にどう届くかを研究しています。薬剤師の資格を持ち、化粧品会社の研究所で、化粧品づくりにも関わってきました。今回の講座では、香りをテーマに、においを感じるしくみや、香りが気持ちに与えるふしぎを、実験やお話を通して楽しく紹介します。いつも何気なく感じている香りの中にも、たくさんの科学があることを知ってもらえたらうれしいです。

音楽療法士。そして、保健師であり、公認心理師。つまり、「人の心と体と地域を、音楽でよりよくしたい」人。特別支援学校の教員時代に「音楽は“上手い人のもの”ではなく、“誰かと一緒に生きるためのもの”なのでは?」と考えるようになる。現在は、障害のある人も、高齢者も、子どもも、地域住民も一緒に参加するコミュニティ音楽療法を各地で実践し、「知らない人同士を音楽で仲良くできるか」挑戦中。数百人規模のセッションでは、会場全体がひとつの巨大な合奏空間になる。現在「音楽で、人と地域はつながれるのか?」を本気で研究している。佐賀県音楽療法士会会長。地域と大学と福祉とアートの境界を、今日も音楽で越境中。

私は、「人はどうすれば、違いを認め合いながら安心して一緒に生きていけるのか」という問いについて、ヨーロッパの哲学を手がかりにして考えています。哲学に関心をもつようになったきっかけの一つは、高校時代の経験です。不登校の時期があり、当時はネットもないので、悶々としながら様々な本を読みました。また、予備校の現代文の先生が話してくれる現代思想や文学の話が面白くて、その影響で「考えること」自体に興味をもつようになりました。人は、自分自身のことも、一人だけではなかなか分からないものです。身近な人と話したり、昔の人が書いた本を読んだりすることで、少しずつ自分の姿が見えてきます。そうした経験が積み重なって、今の研究につながっています。

キュレーター。福岡県生。小学生のとき藤子不二雄『まんが道』に「芸術だ!」と感動。中学生のとき手塚治虫『火の鳥』に「芸術だ!」と感動。高校生のときロック音楽に「芸術だ!」と感動。大学生のとき浮世絵版画に「芸術だ!」と感動。美術館で働きだして現代アートに「芸術だ!」と感動。今は佐賀大学でこれからどんな芸術を生み出せるか学生たちと考え試しつづける感動の日々。

物理学者。兵庫県生まれ。高校で物理が苦手だったにもかかわらず、物理学の道を志す。大学時代はバックパッカーで、世界各地を旅する。ニュートリノ実験の研究室を志願するも断られ、仕方なく素粒子理論の道へ。物質の究極の姿である素粒子を世に広めたいという想いから、折紙作家の妻との共同プロジェクト(Mt.MK名義)で、牛がエビ反りしたキャラクター「そりうし(SORIUSHI)」を生み出す。著書に『先生、物理っておもしろいんですか?』(共著、丸善出版)など。

建築計画学を専門に、建物と人の暮らしの関係を研究しながら、まちづくりの実践にも取り組んでいます。私自身、佐賀県有田町で古民家を購入し、自宅として改修した経験をきっかけに、古い木造建物を現代の暮らしや用途に合わせて再生するプロジェクトに関わるようになりました。古い建物には、そのまちの記憶や個性がつまっています。木造の建物は、どんなに傷んでいても、構造や素材の特徴を丁寧に読み取り、正しい知識と工夫を重ねることで、新たな建物に生まれ変わります。今回の授業では、実際のほとんど廃墟のような空き家を例に、「皆さんならどうするか」を一緒に考えていきたいと思います。

大学教員ときどき彫刻家。長崎県生まれ。田舎過ぎて何もなく、幼い時の遊びは自分で工夫した。小学生の頃は公務員志望。中学生の時は機械工作が好きで、エンジニアになるべく高校は理系にした。高校の部活で彫刻と出会い、幼少期の快感を思い出したことで、高3から美術の先生に進路変更。大学で美術を学ぶ中、理屈抜きにカッコいい彫刻と出会い、「自分もやるぞ」と決心して現在に至る。今は、勘で構造計算しながら彫刻と格闘し、公務員的に暮らしている。心底カッコいい作品ができれば幼いころからの夢はほぼ達成。