特別講座

「一生、自由研究術」
‐自分の目でアマゾンをみたいから。‐

山口大志 先生(写真家)

日時:8月4日(土)
会場:佐賀市文化会館大ホール

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講座レポート

今回は初めての小学生向けの特別講座。テーマは夏休みにピッタリな「一生、自由研究術」!1年のうち数カ月をアマゾンで過ごす唐津出身の写真家、山口大志さんが講師です。佐賀市文化会館大ホールには佐賀県内各地から小学校1年生から6年生までの子どもたち、お父さんお母さんたちなど、約1,000人が集まりました。

幼稚園児の時から生き物が大好きだった山口さん。毎日近所の松浦川や東の浜にバケツを持って出かけては、生き物をたくさん家に持ち帰っていたといいます。山口さんのすごいところはつかまえた後、徹底的に図鑑で調べること。小学生の時は魚や鳥に夢中になり、「熱帯魚のような美しい魚を水族館じゃなく現地で見てみたい!」と世界地図を広げてはアマゾンに行く夢をふくらませていたそう。

アマゾンの自然や生き物の写真がスクリーンにうつし出されると会場から「おお~」「すごい」「キレイ」とどよめきの声があがりました。バナナの上に乗った大きなカミキリ虫、おたまじゃくしを背負ったカラフルな毒ガエル、色鮮やかな花の蜜を吸うハチドリ、座って土を食べるサル…。初めて見る生き物に子どもたちも大興奮!撮影はとっても大変で、蜂と蚊に追われながらジャングルを歩きまわり、生き物に気づかれないよう、身をひそめてひたすらシャッターチャンスを待つとのこと。1カ月に1枚、ターゲットの写真が撮れたら良い方だといいます。待っている間は木の実などを細かくスケッチ。「観察するコツは見て、触って、匂いをかいで、五感で感じることが大切だよ」と子どもたちにアドバイス。

小さなころから図鑑で見ていた生き物たちに直接会えることが何よりも楽しく、ワクワクするという山口さんが今まで一番きれいだなと感動したのは、赤、青、緑の派手なベニコンゴウインコ200羽がいっせいに飛び立つ瞬間だそう。その幻想的な写真に会場のみんなもうっとり。そんな山口さんがアマゾンと同じぐらい、“おもしろい”、と思っているのは実は佐賀の自然!今回は特別に佐賀の自然や生き物の写真を披露。「佐賀はなんもなか、は大間違い。川の石を割ると何億年前の化石も出てくるし、あちこちに面白いものがあるよ」と山口さん。

Q&Aでは会場中から元気な声とともにたくさん手があがりました。「アマゾンで一番危険な生き物は?」の質問に「一番は人間。町には強盗がいっぱいいる。二番目にヘビ、三番目はアリかな」の答えに驚く会場のみんな。時間内では質問が追い付かず、講座が終わっても山口さんは子どもたちに囲まれていました。将来写真家を目指している鳥栖市立弥生が丘小学校6年生の原総一郎さんは「佐賀の美しい自然を探しに行ってもっと撮りたいと思った」と夢を語ってくれ、生き物を採集するのが大好きという唐津市立浜崎小学校5年生の古賀りりあさんは、「知らない生き物をいっぱい見てみたい。将来は獣医師になりたい」と頼もしく話してくれました。

「自然は循環しているもの。人間が生きる上で必要な空気や水、土は生き物たちが全部つくっているんだ。アマゾンにいると自然の偉大さと人間のちっぽけさを感じるね。みんなも昆虫採集をたくさんやって、生き物たちとコミュニケーションをとって、自然に興味を持ってほしい」と自然の大切さを語ってくれた山口さん。最後に恒例の佐賀弁メッセージ。

「みんなもはよね、オイはこいだけは好いとっとっていうのがあるやろ。そいに向かって目標立てて突き進んでいかんね。好きなことを追求するのはたのしゅうてたまらんよ!」
会場にいる子どもたち、大人たち全員の瞳がキラキラとまぶしく光った忘れられない特別講座になりました。

 

講師プロフィール

山口大志/1975年、唐津市生まれ。幼少時代から昆虫採集や熱帯魚の飼育に夢中になり、1993 年に石垣島・西表島に移住、環境省西表野生生物保護センターに勤務。
2010 年頃から、本格的にアマゾンの撮影に取り組み、数々の賞を受賞。2017年、写真集を出版。現在1年のうち数カ月をアマゾンで過ごしている。

 

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